人生

 最近、「夫のちんぽが入らない」という本を読みました。そうです、にわかにネット界隈で評判になっているあの本です。装丁に掛けられた熱意と情熱が素晴らしいと伺っていたので、数年ぶりに新書を買いました。ツイッターで得ていた情報と照らし合わせながら眺める装丁は、確かに素晴らしいの一言です。この辺りは、「夫のちんぽが入らない 装丁」でググると有益な情報が山のように出てきますので、是非ググってみて下さい。私の要領を得ない説明をここで読んでいただくよりも、ずっと分かりやすく、そして装丁の素晴らしさが伝わるかと思います。

 と、装丁の話はここまでにしておき、ここからは読後の感想です。

 まず、読後、「気になる」と言っていたオレに本を貸しました。その後、「どうだった?」と聞きました。オレの感想としては「どこにでも、誰にだってある話。そんなことを言っていたら、この人の血まみれの性器より、いずみさんの手首の方がひどいと俺は思うしね」とのこと。私の感じていたことを、ここまで的確に表す言葉はないな、と思いました。

 どこにでもあるし、誰にだってある話なんです。程度や内容は違えども、誰だって人には言えないものを抱えて生きているんです。こだまさんとその人たちの違いは、それを表出しているか、していないかだけの違いだと思います。人と人の辛さを比べて「私のほうが…」「あの人の方が…」と言うつもりはありませんし、そういう意味でこだまさんの辛さを「誰にでもあるもの」と言っている訳ではありません。ただ、特別なものではない。こだまさんの「血まみれの性器」と「いずみさんの手首」を、オレが同列に並べたように。

 ただ、こうした「生きづらさ」や、抱えているものをシェアすることが出来るという意味で、この本が出版されてよかったと思いました。今まさに死にたいと思うような辛さの真っ只中にいる「私だけ」と思っている人たちが、「私だけではない」と思える本だと思います。誰にでもある話だからこそ、誰にだって寄り添える。誰もが、こだまさんと自分を重ねられる。そして、「こんな思いをしているのは、私一人だけではない」と、孤独を払拭することが出来る。

 結局こだまさんはちんぽが入ることなく、色々なことを隠して生きていることからも、何かしらの「解決」を得ることは出来ないとは思いますが、生きづらさや目の前の霧を「解消」することは出来るのかなと思います。

 こういうデリケートな内容の本の感想を書くのは緊張しますよね。「こういう意見もあるんだな~」くらいで流しておいていただけると、たいへんありがたいです。